みなさんは、「木へんに冬」と書いて、なんと読むかご存知ですか。
私、これは多分読めていると思います。
漫画家の先生の苗字が思い浮かぶので、きっと合っているはずです。

では、「木へんに秋」と書いて、なんと読むか、こちらはいかがでしょう。
私、こちらは降参です。
まったく目にした覚えがありませんので、どう読むのか想像がつきません。

では早速、順番に答え合わせをしていきましょう!
あなたの読み方は正解でしたか?

★★ 目 次 ★★

きへんに冬と書いて何と読むの

まずは、木へんに冬、と書いてなんと読むかです。
「柊」
この文字ですね。

私は一番初めに、漫画家の「柊あおい」先生のお名前が思い浮かびました。
「ひいらぎ あおい」先生です。
小学生の頃、楽しみで毎月買っていた漫画雑誌「りぼん」に先生の漫画が掲載されていたのが、記憶にしっかり残っています。

次に思い浮かんだのが、知り合いの子供の名前なのですが、男の子で「柊成」くん。
「しゅうせい」くん、と読みます。

ということで、「ひいらぎ」と「しゅう」、答えはどうでしょうか?

…正解でした!

「柊」は、訓読みが「ひいらぎ」、音読みが「しゅう」です。
節分に飾る、ギザギザの葉っぱ、あれが柊の葉っぱなんですね。
昔から、柊の葉には魔よけの力があると信じられてきたんだそうですよ。
柊の葉は、のこぎりのようなギザギザの形をしています。

このギザギザが、鬼の目に突き刺さり、家の中に邪気を寄せ付けないと考えられていたんですね。
そのため、節分には柊の葉を家の入り口に飾って、鬼や邪気払いの道具としたんです。

お名前に「柊」の文字が使われることもありますよね。
柊の花は、冬の季語なので、冬生まれのお子さんの名前に使われることが多いそうです。

柊にあやかって、いつまでも強く、優しく、すくすくと健やかに成長して欲しい…
こんな願いが込められているそうですよ。

「柊」の文字がお名前に使われている人に出会ったら
「もしかして、冬のお生まれなんですか?」
なんて話しかけてみたら、話もはずんで打ち解けやすいかもしれませんよ。
当たっていたら、物知りなことに驚かれるかも!

 

木へんに秋と書いて何と読む?

では、今度はなんと読むのか想像もつかない、「木へんに秋」です。

「楸」、ひさぎ、きささげ、ごばん、しゅう
などと読むそうです。

楸は、中国で「とう(唐)きささげ」と呼ばれる、10m以上の高さにまで成長する、とっても背の高い木なんです。
「とうきささげ」の葉っぱは、季節が秋になるとすぐに落ちてしまい、この葉っぱが落ちることで、人は秋の訪れを感じ取っていたのです。
このような背景から、「とうきささげ」に「楸」という漢字があてられたんだそうです。

中国でできた「楸」という漢字が日本にやってきましたが、「とうきささげ」は唐、すなわち中国原産の木で、日本には馴染みがありません。

そこで、「ひさぎ」という木にこの漢字「楸」を、日本固有の樹木を表す文字として当てられたそうです。

「ひさぎ」はその後、「きささげ」とも呼ばれるようになり、さらに「きささげ」の木は囲碁で使う碁盤(ごばん)の材料になりました。
そのため、「ごばん」という読み方もできたのだそうですよ。

「ひさぎ」はアカメガシワの古名です。
その、アカメガシワがこちら。

 

木へんに春、木へんに夏の読み方について

こちらは、結構よく目にする漢字ですよね。

木へんに春「椿」、つばき、と読みますね。
子供の頃、実家の庭に祖父が植えていました。
花びらの赤と、中心部の黄色が、とっても色鮮やかですね。

木へんに夏「榎」、えのき、と読みますね。

私はこの文字を見ると俳優の「榎木孝明」さんが真っ先に思い浮かびます。

小説家、内田康夫先生の代表作、「浅見光彦シリーズ」のフジテレビ版テレビドラマで、主役の光彦役を演じておられました。
光彦役を演じた俳優さんは数多くいらっしゃいますが、私にとっての光彦はだんぜん榎木さんが演じた光彦なのです。男前です。

こちらは「榎」、キシメジ科のエノキタケはまた別物ですのでご注意!

木へんに冬の読み方に関するまとめ

いかがでしたでしょうか。
木へんに「春夏秋冬」、いずれも存在するのですね。

木へんに「秋」、はまったく知らなかったので、よい勉強になりました。
ちょっとした雑学として頭の片隅に入れておけば、披露した時に、博識だね、って周りの人に見直されるかもしれませんよ!